Relicホールディングス、老舗蕎麦店「蕎麦処 明治亭」を事業承継

 株式会社Relicホールディングス(東京都渋谷区)は、2025年9月8日付で創業136年を誇る老舗蕎麦店・蕎麦処 明治亭(栃木県宇都宮市)の商号および営業権を譲受する事業譲渡契約を締結した。本承継後も現4代目店主が店舗運営を続け、地域に根付いた味が守られる。合わせてRelicホールディングスは、承継を起点とした商品開発や販路拡大、体験型サービスなどへの展開を検討していく方針である。

Relicホールディングス、老舗蕎麦店「蕎麦処 明治亭」を事業承継

明治亭は1889年に創業し、4世代にわたり「地元に愛される味」を継承してきた。しかし、後継者問題により歴史の継続が困難な状況に直面。Relicホールディングスは、この価値を次世代に引き継ぐことを目的として事業承継を決定した。

Relicグループはこれまで、新規事業開発やスタートアップ支援を通じて5,000社以上の事業共創を実現してきた。中小企業の事業承継支援、戦略子会社を通じた事業再生、スタートアップスタジオ「ZERO1000 Ventures」による起業家育成など、多様な挑戦の場を提供している。また、全国16拠点を展開し、地方創生や次世代経営者の育成「ネクストプレナー」支援にも注力してきた。今回の承継もその一環であり、伝統を守るだけでなく革新を取り入れた再構築の取り組みと位置付けられる。

今後は宇都宮の既存店舗を4代目のもとで継続し、人気メニューを残すとともに、ブランドやレシピを基盤とした新たな事業展開を進める計画だ。グループ会社・株式会社MEAL FORWARDが得意とする日本酒や肉との組み合わせなど、蕎麦文化とのコラボレーションを通じて新しい価値を模索する。さらに、オンラインサービスや海外市場、インバウンド需要への対応も視野に入れている。

蕎麦処 明治亭は「商いもそばと同様、細く長く」を信条に地域での営みを続けてきた宇都宮を代表する名店。今回の事業承継により、伝統的な味と歴史を守りつつ、新しい時代に適応した発展が進められていくことになる。

Relicホールディングスは今後も「失われるはずだった価値を再び社会に活かす」理念のもと、地域に根差した企業の承継と再生を推進し、日本全国で新規事業開発を展開していく構えだ。

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