茨城県庁が感染症対応の運用に業務改善プラットフォーム「kintone」を活用

 茨城県庁(茨城県水戸市)は、結核や鳥インフルエンザなどの感染症対応において、サイボウズ株式会社(東京都中央区)が提供する業務改善プラットフォーム「kintone」をベースにしたシステム運用をスタート。システム上で鳥インフルエンザの消毒ポイント管理と消毒済証明書の電子発行、結核感染症患者管理を行うことで、感染症対応の運用の標準化を実現した。

茨城県庁が感染症対応の運用に業務改善プラットフォーム「kintone」を活用

今回、同プラットフォームをベースにしたシステムを導入した背景には、感染症対応の運用におけるアナログ依存からの脱却がある。

これまで結核の罹患に関する帳票作成は、県の職員がExcelを使って手入力で行い、通知書類の発送も手作業。また、県内で鳥インフルエンザが発生した際、消毒ポイントをPDFで作成した後、県庁のWebサイトに掲載していた。

しかし、入力ミスや発送ミスによる処理の遅れが発生し、運搬業者などからの電話対応に追われることで、職員の業務負担の増加が課題となっていた。そこで、自治体特化型業務パッケージ「ジチタイ39」を展開している株式会社ジョイゾー(東京都江東区)の協力を得て、kintoneをベースにしたシステム開発が決まった。

ジチタイ39は、デジタルトランスフォーメーション(DX)により自治体の業務の効率化を促進するパッケージシステム。このシステム開発で培った設計思想やノウハウを、今回の感染症対応システムの開発に生かした形だ。

システムの導入で消毒ポイント情報をリアルタイムで公開することで、問い合わせにかかるコストを削減。さらに消毒済み証明書を電子化し、これまで紙の配布や補充作業が不要になったことで、職員の負担の軽減を実現した。

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