栃木県益子町、「大人の地域留学【益子町編】」第1期生の募集を開始

 栃木県益子町は、都市部に暮らす20代の若者を対象に、地域での暮らしや活動を通じてまちと関わる「大人の地域留学【益子町編】」の参加者募集を開始した。「大人の地域留学」は3カ月間の滞在を通じて地域に根ざし、生活や仕事をともにしながら交流を深める仕組みであり、益子町では今回が初めての実施となる。

栃木県益子町、「大人の地域留学【益子町編】」第1期生の募集を開始

益子町では、第1期生を迎えるに当たり、特別な経験や技術を条件とせず、挑戦意欲や可能性を広げたいという気持ちを持つ人を求めている。

陶芸の町として知られ、春と秋に開催される陶器市には全国から観光客が集まる同町。一方で、少子高齢化や若者の減少、地域産業の担い手不足といった課題を抱えている。そのような背景のなかで、町に若者の活気を取り戻し、新たな風を吹き込むことを目的として本制度が立ち上げられた。参加者は地域に住み込みながら働き、暮らし、地域住民と交流することによって、町の課題に触れつつ自身の成長の機会を得ることになる。

求める人物像としては、地域の課題や日常にあるテーマを前向きに捉え、自ら行動しながら進める姿勢を持つことが挙げられる。また、町民とも互いの違いを受け止めつつ丁寧に関係を築き、地域の一員として協力できる人物を望んでいる。さらに、文化や慣習に敬意を払いながら外からの視点で新しい風をもたらすことも期待されている。

活動期間は2025年10月から12月、または2026年1月から3月までのいずれかを選択できる。募集人数は各期3人程度で、対象は20〜29歳程度の若者、学生も含まれる。応募に当たっては、三大都市圏などの都市地域に住民票があり、期間中、町に滞在できることが条件となる。

活動内容は、観光情報発信や地域留学事業を担う一般社団法人ましこラボ(栃木県益子町)、あるいは道の駅運営や農産物生産を行う株式会社ましこカンパニー(栃木県益子町)などでの実践的な業務が予定されている。参加者は事前ヒアリングを経て、それぞれの適性に応じた活動先とマッチングされる仕組みである。

今後はオンライン説明会も開催され、制度の詳細や活動について担当者から直接説明を受けられる機会が設けられている。同町は、この取り組みを通じて地域と若者が協働し、新しい関係を築く場を提供する。

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