群馬の観光産業を人材から支える!「ツムグンマ」プロジェクトが始動
公益財団法人群馬県観光物産国際協会(群馬県前橋市)は2025年9月30日、第一期中期経営計画である「ワクワクGUNMAの未来へ」の新たな取り組みとして、県内観光関連事業者と「観光に関わりたい」「仕事を通じて群馬を盛り上げたい」と考える人材をつなぐ「ツムグンマ」プロジェクトを始動。これに合わせて、参画企業の募集を開始した。
同プロジェクトでは、近年の社会環境の変化により人材確保に課題を抱える観光関連事業者に対し、「共感型採用」と「外部人材の副業によるスキルシェア」を活用し、採用と業務改革の両面から支援を行っていく。宿泊、飲食、運輸、小売、広告、物産など、観光に関係する幅広い業種が対象である。
まず「共感型採用」では、従来の条件中心の求人媒体とは異なり、企業の理念や仕事の魅力を伝える特集記事を取材・ヒアリングを通じて制作し、公式Webサイトに掲載。求職者が企業の価値観に共感した上で応募することで、入社後のミスマッチを減らし、持続的な雇用関係の構築を目指す仕組みである。
次に「副業によるスキルシェア」は、地域内外の副業人材を活用し、他業種のノウハウを取り入れながら低コストで業務改革に挑戦できる仕組みである。スキルシェアを通じて、新たなアイデアやサービスの創出、さらには経営参画や雇用拡大へ発展する可能性も見込まれている。
また、同協会は採用から就業開始後までの過程で、企業の課題整理や人材像の明確化を支援する伴走サポートを提供。プロジェクト参加費は無料であり、取材費や掲載費、成功報酬などは発生しない。経済的負担を軽減しながら、企業が改革の一歩を踏み出せる環境を整備している。
なお、同プロジェクトでは雇用関係の斡旋は行わず、求人情報提供事業として実施される。副業人材のスキルシェアについては、みらいワークス株式会社(東京都港区)が運営するサービス「Skill Shift」を活用し、就業後のサポートも行われる。今後は、観光関連事業者を対象に人材課題の解決をテーマとしたセミナーも実施予定であり、詳細は決定次第発表される。