【群馬県 | スタートアップ支援プログラムRAITO2023キックオフイベント開催】社会課題解決をテーマとしたビジネスプラン、採択企業5社の短期集中支援がスタート! (連載企画/第1回)

 起業家を支援する「ぐんまスタートアップアクセラレーションプログラム(RAITO)2023」の採択5社が決定し、2023年10月10日に群馬県庁の官民共創スペースNETSUGENでキックオフイベントが開催された。今回、編集部では全3回の連載企画として、採択企業5社のビジネスとアクセラレーションプログラムのリアルに迫る。第1回はキックオフイベントで公開された採択企業5社のビジネスプランを紹介する。

第3回ぐんまスタートアップアクセラレーションプログラム採択5社が決定

キックオフイベントでは5社のビジネスプランについてプレゼンが行われる

「着物革命、介護福祉分野のクロスモビリティ、観光コンテンツ創生、群馬の地酒、小規模事業者向け生産管理システム」 応募件数30社から勝ち抜いた5社の事業プラン!

今年度は応募総数30件以上と盛り上がりを見せたスタートアップアクセラレーションプログラムRAITO2023。厳正なる選考を重ね、選ばれたスタートアップ5社をここでは紹介したい。

1、tomokimono 中古着物を「kimono」としてARTの世界へ!

プラン名:「着物革命 伝統と革新の融合」
tomokimono  阿部 智子
https://www.tomokimono.com/

tomokimono代表を務める阿部さんのプランは、中古着物を活用してリアルとデジタルで新たな製品を生み出す、アップサイクルビジネス。背景には年間4万社が廃業し、8兆円規模の在庫を抱えている着物業界の現状がある。阿部さんは着物革命を掲げ、不要となった着物をアップサイクルし、アートに興味のある海外の個人・法人へと販売を行うことを企画。将来的にはデジタル事業の展開も考え、NFTやメタバースなどの活用も模索していく。

着物をアートとしてアップサイクルし、海外の個人・法人へ販売

2、 介護福祉分野の送迎業務DXサービス「福祉Mover」

プラン名:「介護福祉分野のクロスモビリティ事業」
ソーシャルムーバー株式会社 大江 一憲
https://social-mover.co/

同社のビジネスは介護福祉分野でのクロスモビリティ事業。全国5万2000件以上の介護施設で推計25万台の送迎車が稼働している現状に対して、介護施設送迎業務のDXサービス「福祉Mover」を提案。このビジネスで送迎計画作成の業務効率化や交通事業者への送迎委託が実現するという。高齢化が進む中で人手不足が顕著な介護福祉業界へのイノベーションが期待され、今年10月には群馬県前橋市で「福祉Mover」を活用した交通事業者への送迎委託も始まっている注目のビジネスだ。

送迎業務を外部委託し介護福祉業界の人手不足解決に繋げる

3、株式会社Sunset films ストーリー展開を楽しめる周遊型のナイトウォークプロジェクト「sunset ignition」

プラン名:「観光コンテンツ創生 ナイトウォークコンテンツ事業」
株式会社Sunset films  井埜 涼太
https://sunsetfilms.co.jp/


同社のビジネスプランは、ストーリー展開を楽しめる周遊型のナイトウォーク事業。このプロジェクトは「Sunset ignition」と題し、日本の地方観光地の色濃く残る歴史をクリエイティブの力で再燃させていくという。照明やプロジェクションマッピングを用いながらユーザーが楽しめる没入型のコンテンツで、未体験の魅力を体験できるとのことだ。クリエイティブやブランディングに強みがある同社だからこそできるコンテンツで期待が寄せられる。観光地の多い群馬県から、全国・世界への展開を目標に掲げるプランだ。

ユーザーが楽しめる没入型の周遊型ナイトウォークを企画

4、群馬SAKETSUGU 「群馬の地酒」で関係人口づくり!

プラン名:「地酒を核とした関係人口づくり、プラットフォームビジネスの構築」
群馬SAKETSUGU 清水 大輔
https://www.gunma-saketsugu.jp/

群馬SAKETSUGU代表の清水さんは群馬の地酒を核とした関係人口づくりのプランを企画。「群馬県民、関係人口」×「お酒が好きな人、興味がある人」を対象に、群馬の地酒飲み比べセットを開発。季節を感じる限定品や群馬の山の銘柄など4種を飲み比べセットとしてセレクト販売する。今後はふるさと納税商品としてまずは発売し、同時に作り手が出演した酒蔵見学、商品説明など群馬の今が感じられる参加・体験型のオンラインイベントの開催も進める予定だ。将来的には群馬版をプロトタイプに全国展開も見据えているという。

飲み比べセットは群馬の地酒に絡めたデザインを予定

5、かまちょっかい株式会社 LINEで簡単に利用できる業務効率化DXサービス「wakno」

プラン名:「小規模事業者向け 生産管理システム」
かまちょっかい株式会社 金城 拓登
https://wakno.jp

同社のプランは紙やFAX、ホワイトボードなど手書き中心で業務管理を行う小規模事業者向けのDXサービス「wakno」。スマホのLINEで簡単に利用することができ、必要最低限な機能だけを搭載しているためリーズナブルな価格で導入できることが最大の特徴だ。既に導入実績もあり、導入企業からは「このサービスなしでは業務を進めることができなくなった」といった声が上がっているという。群馬県には多くのものづくり小規模事業者がおり、今後は支援機関とともに利用拡大に繋げていくことを目指す。

小規模事業者向けの業務効率化DXサービス「wakno」

2024年3月の成果報告会に向けて事業加速!5社の今後に大きな期待が寄せられる

約半年間のプログラムでメンター陣や支援機関が強力サポート

 今後、5社は群馬県をステージに専属メンターによる定期メンタリングで課題の整理などを行い、事業を加速させる。また、支援機関が事業拡大のバックアップを行い、各社が希望する販路拡大や事業プラン検証、資金調達などに繋げていく予定だ。10月10日のキックオフから約半年間でどのような成長やイノベーション創出につなげていくのか、次回は2023年12月の中間報告会の取材でその様子を紹介する。

ぐんまスタートアップアクセラレーションプログラム(RAITO)2023とは
群馬県の産学官金が一体となって、社会課題を解決するスタートアップの事業加速を短期集中支援するプログラム。2021年から開始し今年で3回目を迎える。

プログラムの紹介記事はこちら
https://kitakanto.localbook.work/2023/09/15/gunma-accelerator-program-raito1/

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