埼玉県初の取り組み!入間市が出生届のオンライン手続きを開始
入間市(埼玉県入間市)は2025年10月1日、埼玉県内で初となる出生届のオンライン手続きサービスを導入した。産後間もない時期の家族の負担を軽減し、赤ちゃんと過ごす時間をより確保できる環境を整えることを目的としている。
これまで出生届は、出生から14日以内に市役所へ出向く必要があり、体調が万全でない母親や乳児を抱える家族にとって大きな負担となっていた。入間市では「もっと家族に優しい方法を」という声を受け、オンライン化を推進。新サービスにより、手続きはマイナポータルを通じて24時間対応でき、深夜や早朝、里帰り先や出張先からでも利用が可能となる。
オンライン手続きは、スマートフォンからマイナポータルにアクセスし、必要情報を入力、出生証明書を撮影・送信することで完了する。手書き書類は不要で、入力内容も確認画面で修正できる。さらに希望者は、赤ちゃんのマイナンバーカードを同時に申請でき、約10日で自宅に届くため再度の来庁は不要となる。申請から受け取りまでを一貫して自宅で完了できることは、従来の手続きに比べて大幅な効率化につながる。
利用条件は、届出人が父母のいずれかであること、日本国籍を有すること、出生地が国内であることなどが定められている。必要書類は親のマイナンバーカードであり、オンライン利用に際しては事前に準備が求められる。
市の担当者は「ご家庭の負担を少しでも軽くすることにつながればと思っている」と述べている。また、病院から渡される出生証明書はオンライン届出の場合も手元に残るため、記念として保管できる点が特徴とされる。
入間市は今回の出生届オンライン化を皮切りに、市民の利便性向上を図る取り組みを順次進める方針を示している。狭山茶の産地として知られる同市は、2022年にSDGs未来都市に選定され、「Well-being Cityいるま」を掲げた持続可能なまちづくりを進めている。行政手続きの見直しと地域の特色を生かした施策を組み合わせることで、市民が安心して暮らせる環境の整備を進めていく構えである。