63年の歴史を持つ「あすか農園」、オンラインショップを開設!農薬・化学肥料に頼らない“ありのまま”のぶどうを全国へ配送
63年にわたってぶどうを栽培する「あすか農園」を運営している株式会社茨城テック(茨城県常陸太田市)は、同農園の公式オンラインショップを2025年8月27日に開設した。あすか農園は、化学農薬や化学肥料を使わず、自然の力を生かした栽培に取り組んできたことで知られ、「奇跡のぶどう」と呼ばれる希少な果実を育てている。これまで地域で親しまれてきたぶどうを、全国の消費者がECサイトを通じて購入できるようになった。
同農園では「大切な人に安心して食べてもらいたい」という理念のもと、落ち葉を生かした自家製堆肥を用いたり、微生物の働きを利用して土を育みながら、殺虫剤や除草剤を用いない栽培を続けてきた。その結果、植物本来の免疫力を引き出し、安心して皮ごと味わえる濃厚なぶどうを実らせている。一般的に利用されるジベレリンやフルメットといった薬剤も使わず、種ありのまま育てることで、深い甘みと酸味を合わせ持つ独自の味わいを追求している。2024年には巨峰で糖度22.5度、シャインマスカットで23度を記録しており、本来の旨味を堪能できるのが特徴である。
オンラインショップでは、朝収穫した新鮮なぶどうをその日のうちに発送する体制を確立。商品は3種類で、複数品種の粒を詰め合わせた「しずくの小箱」5,000円、巨峰などの房を詰め合わせた「実りのしずく(3~4房)」8,500円、「実りのしずく(6~8房)」1万5,000円を用意。(価格は全て税込、送料込み)いずれもオリジナル化粧箱に収められており、贈答用としても利用できる。
同農園は1962年に開園し、1977年に農薬被害をきっかけに化学農薬を使わない栽培へ転換。1984年には化学肥料も排除した。2023年には突風被害により大きな損失を受けたが、圃場の復活に取り組みながら栽培を続けている。こうした歴史と姿勢は、ぶどう一粒一粒に息づいている。
今回のオンライン展開により、長年地域で愛されてきた自然由来のぶどうを全国に届ける道が開かれた。63年の歩みを重ねた同農園は、今後も「安心して食べられる果実」を育て続けていくとしている。