株式会社クォンタムフラワーズ&フーズが、世界初の技術で乳酸菌改良に革新!実証に成功
量子バイオテクノロジーを活用した超高速品種改良サービス「中性子線スピーディ育種」を手がける株式会社クォンタムフラワーズ&フーズ(茨城県水戸市)は、農林水産省の「フードテックビジネス実証事業」(令和5・6年度)で採択されたテーマ(採択番号17)「中性子線育種技術を利用した乳酸菌開発サービス」において、フェーズ1を完了したと発表した。これにより、従来の課題とされてきた乳酸菌の輸送時の問題を解消。新たな育種サービスの事業化に向け、大きく前進したと公表した。
乳酸菌は、人々の健康維持に欠かせない重要な微生物であるが、溶液中に存在するため、ガンマ線・重イオン線・紫外線などに代表される従来の放射線育種技術では効率的な改良が難しいという課題があった。
そこで同社は、溶液中の微生物にも均一に照射できる世界初の社会実装技術「中性子線スピーディ育種」を実施。これにより、乳酸菌への変異導入に成功し、フェーズ1の完了につながったのだ。
今後の展開として同社は、次の段階となるフェーズ2に2025年度から着手。酸性耐性・増殖性・整腸作用など、変異株の機能評価を実施するとともに、食品メーカー向けの素材菌株の導出を進める。
さらに、2026年度以降はフェーズ3に移行し、量産体制と自動評価系の構築、新たなアレルギー緩和用や植物代替乳製品向けの菌株創出を目指す。また、乾燥菌体輸送手法の検証や、機能性表示食品への応用も計画しているという。