【リゾナーレ那須】田んぼで育てる自家製米、施設内のレストランで提供へ
高原のアグリツーリズモリゾート「リゾナーレ那須」(栃木県那須郡)は2025年4月22日より、ビュッフェレストラン「SHAKI SHAKI」とメインダイニング「OTTO SETTE NASU」にて、施設内の田んぼで収穫したお米の提供を開始した。
同施設は、豊かな自然の中で田園風景や農作物に親しみながら過ごす、日本初のアグリツーリズモリゾートとして2019年に開業した。「食」と「農」を通じたリゾート体験を提供したいと考え、ホテル敷地内の田んぼを活用し、2020年より米の栽培を開始。さらに、地域の生産活動に触れる体験を検討する中で、日本における田んぼの面積や1人あたりのお米の消費量が減少していることを知り、2021年より「お米の学校プロジェクト」を始動した。
8,500㎡の大きさを有する田んぼを活用し、地元農家の協力のもと米の栽培を開始した2020年は、生育の難しさに直面して収穫量が僅か600kgだった。翌年から除草作業や米の品種変更などの試行錯誤を経て、徐々に収穫量を増加させ、5年目にあたる2024年は2,130kgの収穫量となり、施設内のレストランで1年間安定して提供できる量を担保できた。
ビュッフェレストランでは、朝食と夕食で白米を提供。レストランの窓からは、施設内の田んぼを臨むことができ、生産地ならではの景色を楽しみながら食事を堪能できる。豊かな森を眺めながらフルコースのイタリア料理を味わえるメインダイニングでは、冬限定メニューの魚料理「金目鯛のテガマッチョ ミントの香り」を構成するリゾットとして提供している。
総支配人の森田氏は、「日本では、まだ事例の少ない観光と農業を融合させたアグリツーリズモという活動を実現することは、非常に難しいハードルでした。安定した収量を確保できるようになり、その理想をひとつ叶えることができました。今後も農作物はもちろん、お客様へご提供できるサービスも増やし、唯一無二のリゾートを創り上げていきたいです」と話す。