「地域の未来を創る挑戦を、官民共創で加速させる」ぐんまスタートアップアクセラレーションプログラム【RAITO2024/参加者募集】

 官民共創によるスタートアップ創出や地方創生、DX促進を掲げる群馬県。その象徴である群馬県庁32階官民共創スペース「NESTUGEN」では、年間360件以上開催されるイベント・セミナーなどを通じて多くの官民共創事例やイノベーションが現在生まれている。

また、群馬県前橋市はスーパーシティ構想を掲げ、デジタル最先端技術を取り入れた官民共創によるまちづくりが積極的に進められている地域だ。元アップルの副社長で現日本通信社長の福田尚久氏が計画の統括者を務め、医療や教育、交通など各分野で新たなオンライン化の取り組みや実証実験が行われている。まさに群馬県は地域、職能、性別、所属企業、考え方などの垣根を超えた取り組みができる官民共創の代表的な地域の一つと言えるだろう。

そんな群馬県で、今年もスタートアップによる社会課題解決と事業成長を目的とした「ぐんまスタートアップアクセラレーションプログラム(RAITO)2024」が実施される。今年で4回目を迎え、これまでもたくさんのスタートアップの事業成長に貢献してきたプログラムだが、今回は例年以上に魅力的な内容になっているという。

今回編集部では、プログラムの運営者の群馬県庁未来投資・デジタル産業課スタートアップ推進室の伊與久(いよく)拓真さん、「NETSUGEN」の運営者のデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略課NETSUGEN室の宮下智さんに、RAITO2024の魅力やサポート内容など詳細にお話を聞いた。

群馬県庁デジタルトランスフォーメーション(DX)戦略課NETSUGEN室宮下さん(左)、未来投資・デジタル産業課スタートアップ推進室伊與久さん(右)

「ぐんまスタートアップアクセラレーションプログラム(RAITO)2024」資金調達・販路拡大など成果に繋げる新たな取り組みとは!?

編集部:本日はよろしくお願いいたします。群馬県は近年大手企業の誘致や官民共創によるスタートアップ支援の動きが活発で、県内外から多くのビジネスパーソンがイノベーションや地方創生を目的に訪れるようになってきた印象があります。そんな中で行う今年の「ぐんまスタートアップアクセラレーションプログラム(RAITO)2024」はどんなプログラムになっているのでしょうか?

伊與久さん:「ぐんまスタートアップアクセラレーションプログラム(RAITO)2024」は、昨年に引き続き群馬県でビジネスを展開したい県内外のスタートアップ企業や起業家を対象に、5か月間集中支援していくプログラムです。今年は例年以上に出口を意識した支援を行っていく予定で、実証実験や県内企業とのマッチングなど成果にこだわったサポートをしていきたいと思っています。

編集部:具体的にどのような新しい取り組みが始まるのでしょうか?

伊與久さん:まず、応募にあたって今年は課題解決枠、プラン実施枠、一般枠の3コースを用意しています。1つ目の課題解決枠は製造業、農業などの分野における効率的な生産、事業承継人材不足など県内企業が抱える課題の解決を目指す事業者を対象にしたコースです。県内企業とのマッチングにより、解決策のブラッシュアップや仮説検証を目的とした伴走支援を行うことで、具体的な成果につなげたいと思っています。

伊與久さん:2つ目のプラン実施枠は群馬イノベーションアワード(GIA)など県内外のビジネスコンテストにエントリーした経験のある事業者を対象としたコースです。課題が明確にあるビジネスプランを短期集中サポートすることで、明確な成果に繋げることができると思い、今回から特別枠として用意しました。

伊與久さん:3つ目の一般枠は例年と同様に起業家の皆さんが持っているアイディアのブラッシュアップや資金調達の達成を希望される方のコースです。どのコースにもいえることですが、短期的な事業成長をゴールにしている方にとって魅力的なプログラムになるはずです。

RAITO2024の取り組みと明確な意図を語る伊與久さん

編集部:ありがとうございます!今回から3つのコースに別れたのはなぜでしょうか?

伊與久さん:過去3年間のRAITOでは、最初のメンタリングで現状を整理して課題を設定しているのですが、時間がかかりすぎて具体的な成果に繋げるサポート期間が短くなってしまうことがありました。そこで、今回は課題が最初から明確になっている事業プランを対象にしたコースを用意することで、5ヶ月間で具体的な成果までしっかり繋げられると思っています。

特に群馬県は食品や輸送機器、自動車関連産業などが盛んな地域です。こういった群馬県内企業とのマッチングや実証実験、資金調達から販路拡大まで具体的な成果に短期間でコミットできるようにするため、今回からコースを細分化しました。

1泊2日みなかみブートキャンプ、ぐんま起業家支援ネットワークとの連携など5ヶ月間でスタートアップの事業成長にコミット

編集部:RAITO2024ではみなかみ合宿が行われると聞いています。どのような内容か教えていただけますか?

伊與久さん:はい、今回は10月にみなかみの辰巳館で1泊2日のブートキャンプを実施します。ここで採択企業はメンター陣と5ヶ月間の事業計画を具体的に詰め、支援機関やメンター陣へのプレゼンまで行ってもらいます。1泊2日の短期集中で切磋琢磨しながら行うことで、成果を意識した濃い時間にすることができると思っています。

 

みなかみ町は近年移住や地方創生の取り組みで注目されている群馬県の代表的な地域の一つ

伊與久さん:さらに群馬県内を中心とした支援機関によるサポートも行います。採択企業による最終的なプレゼンを踏まえ、達成したい目標に合った支援機関とマッチングし、ブートキャンプ終了後の継続的な支援につなげたいと思っています。

編集部:とても魅力的ですね!特に合宿型でのプログラムはあまり聞いたことがないです。こう言った場所での意見交換は関係性を深めるだけでなく新たなアイディアも生まれるでしょうし、とてもワクワクします!

編集部:他にも今回から新たな連携があると聞いていますが、そちらも教えていただけますか?

伊與久さん:ありがとうございます。今回からぐんま起業家支援ネットワークとの連携も予定しています。ぐんま起業家支援ネットワークは、県内で事業展開、事業拡大を目指す起業家を官民一体となって支援することを目的として、今年の6月に発足しました。メンバーは市町村等の行政機関のほか、商工団体、金融機関、大学、起業支援を行う民間企業、団体など幅広く、全県域レベルのコミュニティとなります。RAITO採択企業に対しても、ネットワークメンバーによる包括的な支援ができればと思っています。

採択企業は群馬県庁32階の官民共創スペース「NESTUGEN」を利用可!190の月額会員とのコラボやマッチング、山本知事との交流・事業提案まで可能に

編集部:採択企業は特典として群馬県庁の官民共創スペース「NETSUGEN」を利用できると聞いています。「NETSUGEN」についても教えていただけますか?

宮下さん:ありがとうございます。「NETSUGEN」は群馬県庁32階にある県内外の大手企業からNPO法人、大学や地域のベンチャー企業、個人会員まで190社以上の月額会員の方が利用している官民共創スペースです。年間360件以上のイベントやセミナーが開催され、企業間のコラボやビジネスマッチング、資金調達まで多くのイノベーションやビジネス機会が創出されています。

宮下さん:RAITO採択企業の皆さんは「NETSUGEN」を利用できますので、相談いただければ私たち県の職員やコーディネーターが積極的に群馬県庁内の部署や会員企業をご紹介します。

NETSUGENの役割と魅力について話す宮下さん

編集部:それはありがたいですね。「NETSUGEN」はどんな企業が利用されているのでしょうか?

宮下さん:大手企業のジンズホールディングスさん、スターバックスコーヒーさんなどが利用されていたり、群馬県内ですと群馬銀行さん、上毛新聞さん、群馬大学さん、共愛学園前橋国際大学さん、プロサッカーチームのザスパ群馬さんなど業種問わず幅広い方々が地方創生や官民共創を目的に利用されています。

宮下さん:また、群馬県のスタートアップ企業や起業したばかりの皆さんも、新規事業の成長や会員との交流・コラボレーションを目的に利用していただき、これまで数多くのビジネスマッチングが実現しています。

編集部:とても魅力的ですね。積極的に活用することで、起業家の方はたくさんの応援者に出会える気がします!

会員企業は大手からベンチャーまで幅広く、官民共創により群馬を盛り上げる

宮下さん:さらに、「NETSUGEN感謝祭」という月額会員限定のイベントにも参加でき、ここでは山本知事に直接プレゼンできる機会もあります。過去に知事とのコラボレーションが実現した例もあるので、ぜひ積極的に活用してもらいたいですね。

編集部:山本知事とコラボできる可能性まであるんですね。群馬県は官民共創をまさに体現した地域ですね。

2023年2月に行われたNESTUGEN感謝祭。「知事への1分ピッチ」のコーナーでは、月額会員が山本知事へ直接実現したい事業のプレゼンができる。

伊與久さん、宮下さん:そう思ってもらえると嬉しいです。官民共創でのサポートだからこそ実現できることも多いと思います。群馬の方はもちろん、県外の方もぜひ応募お待ちしています。

編集部:群馬県が官民共創の聖地になる日も近いと感じました。私たちもたくさんの方にRAITOの魅力を届けたいと思います。本日はありがとうございました!

第1回公募説明会を8月21日開催!未来を創る想いを抱き、多くの起業家が集う!

8月21日には「ぐんまスタートアップアクセラレーションプログラム(RAITO)2024」の公募説明会とアイディア相談会を開催。当日は群馬県からRAITO2024の魅力を説明する他、株式会社tsam(ツァム)代表取締役の池森裕毅氏が「スタートアップのアイデアの見つけ方」をテーマに基調講演を行った。池森氏は起業に必要なマインドから革新的な事業アイディアの見つけ方、他地域でのスタートアップ事例の紹介まで熱を込めて語り、多くの起業家が刺激を受ける真剣な場となった。今後は第2回アイディア相談会を9月3日に開催し、応募締切は9月15日まで。

▪️9月3日アイディア相談会申込はこちら
https://forms.office.com/e/LxqCLuYV4q 

RAITO2024説明会には多くの参加者が集まり、積極的な質問が飛び交った

RAITO2024 応募概要まとめ

▪️詳細HP
https://gunma-raito.com/

▪️募集期間
2024年8月19日(月)~9月15日(日)

▪️募集枠
本年度は、以下の募集枠を設定しております。応募フォームにおいて、ご自身が希望する枠を選択し、必要事項を記載してください。

【課題解決枠 ※1社以上採択予定】
以下を例とする県内企業等が抱える課題に対して、独自の仮説及びソリューションによりその解決を目指すスタートアップ等を募集します。当該枠においては、県内既存企業とのマッチングにより、想定するソリューションに対するフィードバック等を通してそのブラッシュアップや仮説検証を目的とした伴走支援を実施します。

【製造業】生産ラインの効率性向上や人手不足の解消
【製造業】中山間地等の製造業における物流の効率化
【観光業】宿泊業等における効率性の向上や人手不足の解消
【観光業】観光地等の知名度・魅力向上
【観光業】外国人観光客の受入環境整備
【農業】農業現場における効率性向上や人手不足の解消
【農業】農産物の収益性向上や販路開拓
【飲食業】飲食店等における効率性向上や人手不足の解消
【医療・介護】病院や介護施設における効率性向上や人手不足の解消
【医療・介護】過疎化が進む地域における医療体制整備
【公共交通】公共交通の利便性向上
【公共交通】都市部や交通量の多い地域での渋滞解消
【卸・小売り】卸・小売業における効率性の向上や人手不足の解消
【卸・小売り】独自性、競争力のあるサービス構築
※上記によらない課題も可能(応募フォームに記載いただきます)

【プラン実証枠 ※1社以上採択予定】
ビジネスコンテスト等で発表したプランの実証を目指すスタートアップ等を募集します。当該枠においては、県内支援機関や自治体等とのマッチングを通して実証フィールドの提供を行うことで、プランの事業化を目的とした伴走支援を実施します。

【一般枠】
課題解決枠やプラン実証枠以外で、資金調達の達成やビジネスアイデアのブラッシュアップを希望される方等に対する伴走支援を実施します。

▪️事業領域
以下の4つの分野に特に注力しています。
基本的に事業領域は不問ですが、ご参考ください。
・デジタル関連領域
・観光・エンターテインメント関連領域
・環境・防災関連領域
・ヘルステック関連領域(医療・福祉・健康)

▪️選考基準
・チームの本気度、覚悟、能力、バックグラウンド、チームワーク、リソース調達力
・課題、変化に対するソリューションの独創性、革新性
・ビジネスプランの新規性、成長性
・群馬県(地域・課題)との親和性
上記を中心に、総合的に判断をいたします。

▪️事業ステージ
事業ステージは不問です。プラン企画段階・検証段階の独立起業志望者から、事業化済み・資金調達済みの起業家・スタートアップまで歓迎いたします。
また、事業承継等を契機に新規事業に取り組む企業(第二創業)もご応募いただけます。

▪️参加企業・チーム
1.群馬県内の拠点を有するか、県内での事業展開をしている(若しくは予定している)こと
2.既にプロダクトまたは検証可能な試作品を有することが望ましい
3.RAITOが提供するプログラムに全日程参加できること

※上記以外では、事業ステージ、ご年齢、性別、国籍等の制限もございません。ご応募の時点で法人登記をされていない方、第二創業、社内での新規事業立ち上げ等でのご応募も可能です。

▪️採択企業特典
期間中、NETSUGEN月額個人会員としての利用が無料
※採択企業は4者を予定しております。

▪️応募方法
応募フォームに進み、必要事項を記入してビジネスプランを申請してください。
※フォームシステムの利用ご登録が必要です。

① 提出資料のご手配
【必須】ビジネスプラン資料
書式は自由です。PDF形式で事務局宛に添付しメールしてください。
Mail:gunma-raito@tohmatsu.co.jp
資料には下記の要素をご記載ください。全体で10ページ以内で、簡潔にまとめてください。
・商品及びサービスの概要
・ターゲットとする顧客と顧客が持つニーズ
・対象市場の魅力(市場規模や成長性など)
・マネタイズ手法
・ベンチマークとする競合サービスや企業(存在する場合)
・チームの構成や強み
※ビジネスプラン資料の提出のほか、下記応募フォーム入力が必須となります
※選考期間中は(プログラムに採択されるまでは)NDAを締結いたしませんので、秘匿情報に関しては記載なさらないようお願いいたします

② 【必須】応募フォームシステムからの申請・提出
・下記URLより応募フォームの回答をお願い致します。
https://forms.office.com/e/AkWZLJH6xZ

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