【4月28日〜30日】G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合が開催!革新が進むAIへの対応に「法の支配」「適正手続き」「民主主義」「人権尊重」「イノベーション機会の活用」の5原則で同意
G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合が4月28日〜30日の3日間、群馬県で開催された。背景には2023年5月に仏、米、英、独、日、伊、加(議長国順)主要7か国とEUの首脳が参加し、国際情勢や地球規模の課題について意見交換を行う国際会議「G7サミット」が広島で開催されることがある。現在、各分野の国際課題について議論する関係閣僚会合が全国14の都市で始まり、デジタル・技術大臣会合が群馬県高崎市で今回行われた。
議長国の日本では河野デジタル相、松本総務相、西村経済産業相が参加。28日は渋川市伊香保のホテル木暮にてDXサミットが行われ、29日〜30日には日本の3大臣を交えた関係閣僚会合がGメッセ群馬にて行われた。会合にはG7各国、G20議長国のインド、ASEAN議長国のインドネシア、ウクライナの担当大臣も出席し、「デジタルインフラにおける相互運用性の確保」「ソフトウェアや機器のサイバーセキュリティの確保」「イノベーションの親和的なガバナンス(アジャイルガバナンス)」などを中心に話し合った。
特にChatGPTを始めとした生成系AIなどへの対応については、「法の支配」「適正手続き」「民主主義」「人権尊重」「イノベーション機会の活用」の5つの原則に基づいて、更なる技術革新と活用促進、リスク管理の両方を柔軟かつ迅速に行っていけるようにすることを話した。今後は各国の規制の違いを踏まえた上で評価する国際基準作りを目指すとしている。
また、信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)についても議論し、国際的な枠組みの新設を決定した上で、今後は5月に広島で開催予定のG7サミットで最終合意を目指すとした。河野大臣は具体化に向けて、「データローカリゼーションへの対応」、「政府のデータアクセスの信頼性向上による知的財産の搾取あるいはプライバシー侵害の回避」、「データ保護制度の相互運用などによる規制協力」、「企業や国境の壁を超えたデータ連携」の4つを掲げ、今回は非常にタフな交渉の中でDFFTの歴史的な進展があった会合として、″高崎の歓喜″と高く評価した。
また、Gメッセ群馬の展示ホールでは並行して「デジタル技術展」も開催された。展示ブースでは通信、ロボットや映像、AR・VRなど最先端のICTや技術体験ができ、多くの人で賑わった。
出展企業にはIT・テクノロジー関連のサービスを展開するMetaなどの大手企業、地元群馬の上場企業である太陽誘電株式会社、さらには日本のユニコーン企業の中で現在1位の時価総額を誇るAIベンチャーの株式会社Preferred Networksなど日本有数の技術力を誇る企業・団体等が100社以上集まり、最先端のテクノロジー経験したいビジネスパーソンや家族が訪れ、盛況となった。